お狐様と贄の私
可哀相に・・・・
此処にこなければ
生贄になる事もなかったのにね。
でも、きてしまったんだもの
恐怖の前に跪いた私は、
計画通りに
貴女をお狐様に捧げるだけ・・・・
それが私の使命なんだから・・・・・。

第四,五夜 真理side

今日、明日に転入生が来ると
・・・・生贄がくると話題だった。
「お狐様に捧げないとね!
 今年が十三年に一度の年なんだから」
そう言って笑う友達は
少々気が狂っていると思う
吐き気を催した。

微笑を浮かべて
「そうだね、
 かなり可愛い子らしいし
 お狐様も喜ぶだろうね。」

「でもさ~
 お狐様っていつもは
 人の形しているらしいけど、
 あった事ないよね
 噂ではかなりの
 美少年らしいけど・・・・」
そういう友達
私は「その話題には触れないって
 約束でしょ?何処でお役人が
 聞いているか
 わかったものじゃない」
 そう友達に言うと
「そーでした」と帰ってきた。
「「じゃ、また明日!計画通りにね!」」
そう二人で言い合い家に帰った。

~翌日~

計画通りに、
鏡夜利亞が通る道を誰も
通らないように役人がお触れをだし、
私も、学校途中の道で隠れ待っていた。

足音が聞こえそちらを見ると
鏡夜利亞が来たようだ。

偶然をよそおってバレない様に、
出て行き、駆け寄った。
「私、田中 真理って言うの。
 転入生さんでしょ?よろしくね!
 あなたと同じ学年だから」
そう言うと吃驚したかのように
「うん。私、鏡夜利亞よろしく。
 さっきまで人、いなかったから、
 安心したよ~」と言って来た。

よしバレて無いみたい心の中で
ガッツポーズをしながら、話していると

「そうなんだ、
 じゃあさっきまで人が
 いなかったのも仕方ないね」

そう言われドキッとした。
ま、まさかバレた?
そんなわけ無いわよね?
この子鈍感そうだし・・・・・。

そう思いながら答えると、
きょどってしまったからだろうか
鏡夜利亞は少し困ったような顔をした。
ヤバイなスレスレで
バレそうだった・・・・気をつけなければ

そう心に決めながら歩いていると、
学校に着き一通り説明して
教室に向かった。

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