お狐様と贄の私
「大丈夫?バレなかった?」
そう聞いてくる友達に、
「うん。大丈夫っぽい」と言うと
「そっか」と言われそこで
鐘が鳴りホームルームが始まった。
「昨日いったとおりに、
 転入生を紹介する。」

そう言った教師は、
隣に立っている
鏡夜利亞にアイコンタクトをした。

わかったらしく
「鏡夜 利亞と
 申します。よろしく」
そう簡潔に言い
教師に言われたように好きな席に
・・・・・窓側の一番後ろの
席にすわっていった。

ホームルームが終わり
鏡夜利亞の周りに集まった、
クラスメートを一喝すると

「ううん、
 大丈夫少し困惑しただけだから。
 真理ちゃんありがと」
そう言う鏡夜利亞に
「いいのいいの
 気にしないでそれに、
 私も名前で
 読んでるんだから、真理で良いよ」
と言うと「了解、真理」そう言われ
この子
悪い子ではないのかもしれない・・・・
そう思えた。

【放課後】

「真理!途中まで一緒に帰ろう!」
私また迷いそうだから。
そういってきた鏡夜利亞に
「えっ・・・あ・・・
 あーごめん今日用事あってさ・・・」
と冷や汗混じりに答え誘いを断った。
少々不快そうな顔をして
「そっか・・・じゃあ仕方ないね。
 また今度ね」そう返され
「うん、ほんとにごめんね。
 じゃ、また」そう言い帰った

・・・・フリをした。

私は・・・・鏡夜利亞を
尾行しなければならない
これも、お狐様のために。
まぁ私が尾行しなくても、
村の住民は
皆、鏡夜利亞が規則を犯さないか、

睨みを
利かせているのだから・・・・・。


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