地下鉄
「はいはい」
奢り、という言葉に気を良くした友人達と一緒に、大学の校舎を出る。
「ねぇねぇ、そう言えば聞いたぁ? 最近、ヘンな地下鉄が出るんだって」
「『地下鉄が出る』? ある、じゃなくて?」
「それがね、真夜中にいきなり地下鉄の入り口が出るんだって。それでうっかりそこの階段を下りて、地下に行くと、この世じゃない所へ行く地下鉄に出会っちゃうんだって」
「へぇ…。でも乗らなきゃ平気なんじゃない?」
「さぁ。アタシが聞いたのは、そういう所へ行くってことだけだから。最近さぁ、霧が多いじゃん? だからそういうウワサ話が出るんじゃないかなぁって」
「ああ、あるかもね。ちょっと前にも、ケータイの都市伝説はやってたし。でもいつの間にか消えていたよね」
「ごほっ!」
何も口に含んでいないのに、思いっきりむせた。
奢り、という言葉に気を良くした友人達と一緒に、大学の校舎を出る。
「ねぇねぇ、そう言えば聞いたぁ? 最近、ヘンな地下鉄が出るんだって」
「『地下鉄が出る』? ある、じゃなくて?」
「それがね、真夜中にいきなり地下鉄の入り口が出るんだって。それでうっかりそこの階段を下りて、地下に行くと、この世じゃない所へ行く地下鉄に出会っちゃうんだって」
「へぇ…。でも乗らなきゃ平気なんじゃない?」
「さぁ。アタシが聞いたのは、そういう所へ行くってことだけだから。最近さぁ、霧が多いじゃん? だからそういうウワサ話が出るんじゃないかなぁって」
「ああ、あるかもね。ちょっと前にも、ケータイの都市伝説はやってたし。でもいつの間にか消えていたよね」
「ごほっ!」
何も口に含んでいないのに、思いっきりむせた。