地下鉄
…あの切符は、先程の老女が持っていた切符とは種類が違う。

でも男性は自ら電車に乗ることを決めた。

「ちゃんと説明を求めればいいのにね」

小さくなっていく男性の背中を見ながら、わたしは呟いた。

さて…、まだ迷子がいるみたいだ。

わたしは踵を返し、感覚に引っ掛かる所を目指して歩き出した。

しかもコレは…ちょっと厄介だ。

深くため息をつき、肩を鳴らした。

少し気合を入れていかなきゃ。

< 22 / 31 >

この作品をシェア

pagetop