桜の下で ~幕末純愛~
西本願寺への屯所移設も無事に済み、新しい女中達もよく働いてくれた。
これが普通の女中ってやつよね。あー、よかった。
新しい人達の中には桜夜と年の近い者も居て、桜夜は嬉しそうだった。
「ゴホッ 今度はうまくやれそうですか?」
沖田がニヤニヤ笑いながら言う。
くーっ。まだ言うかっ。
「今までが異常だったの。今度は年が近い子も居るし、大丈夫ですっ」
あ…年が近い…。ちょっと不安かも。
桜夜はチラッと沖田を見る。
それに気付いた沖田は桜夜のおでこをピンと弾く。
「いった。またデコピン!?」
「変な事で心配するからですよ」
クスッと笑い、弾いた桜夜のおでこに軽く口付けた。
新しい生活に少し馴れ始めた頃。
二人の入隊希望者と共に働きたいと言う女【明美】が来た。
入隊希望者の腕は確かで断る理由がない。
明美もこの二人以外に身寄りがないというので雇わざるを得なくなった。
桜夜は明美見て、胸騒ぎを覚える。
何だろう…この感じ…。
つっても女中同士仲良くやってかなきゃ。
桜夜は胸騒ぎをぐっと押し込めた。
その頃、土方を始め勘のいい幹部達も新しい隊士と女中となった明美に違和感を感じていた。
季節は巡り、再び春が訪れる。
「ここにも桜の木があるんだね」
縁側に座り沖田と日向ぼっこをする桜夜。
「また登るの ゴホッ ですか?」
沖田がクスッと笑う。
「多分ね。登ってる姿は見せらんないけど」
沖田は桜夜の肩に頭を乗せて目を閉じる。
最近の沖田は朝晩の咳が特に酷くなってきた。
夜はなかなか寝付けない様で、非番の日には一緒に日向ぼっこしながら沖田がウトウトする様になった。
それでも隊務は発病前と同じ様にこなしていた。
少しでもいいから減らしてもらえばいいのに…。
…あと2年…か。
「お桜夜ちゃん」
後ろから声がかかる。
ビクッとすると沖田も目を覚ました。
もぉ~、総司が起きちゃったじゃん。
振り返ると明美が立っていた。
「明美さん…何でしょう?」
明美は人当たりのいい笑顔を向ける。
「ちょっと教えてほしいの。いいかしら?」
「はい。すぐ行きます」
桜夜は沖田に「行くね」と告げ、明美に着いて行った。
これが普通の女中ってやつよね。あー、よかった。
新しい人達の中には桜夜と年の近い者も居て、桜夜は嬉しそうだった。
「ゴホッ 今度はうまくやれそうですか?」
沖田がニヤニヤ笑いながら言う。
くーっ。まだ言うかっ。
「今までが異常だったの。今度は年が近い子も居るし、大丈夫ですっ」
あ…年が近い…。ちょっと不安かも。
桜夜はチラッと沖田を見る。
それに気付いた沖田は桜夜のおでこをピンと弾く。
「いった。またデコピン!?」
「変な事で心配するからですよ」
クスッと笑い、弾いた桜夜のおでこに軽く口付けた。
新しい生活に少し馴れ始めた頃。
二人の入隊希望者と共に働きたいと言う女【明美】が来た。
入隊希望者の腕は確かで断る理由がない。
明美もこの二人以外に身寄りがないというので雇わざるを得なくなった。
桜夜は明美見て、胸騒ぎを覚える。
何だろう…この感じ…。
つっても女中同士仲良くやってかなきゃ。
桜夜は胸騒ぎをぐっと押し込めた。
その頃、土方を始め勘のいい幹部達も新しい隊士と女中となった明美に違和感を感じていた。
季節は巡り、再び春が訪れる。
「ここにも桜の木があるんだね」
縁側に座り沖田と日向ぼっこをする桜夜。
「また登るの ゴホッ ですか?」
沖田がクスッと笑う。
「多分ね。登ってる姿は見せらんないけど」
沖田は桜夜の肩に頭を乗せて目を閉じる。
最近の沖田は朝晩の咳が特に酷くなってきた。
夜はなかなか寝付けない様で、非番の日には一緒に日向ぼっこしながら沖田がウトウトする様になった。
それでも隊務は発病前と同じ様にこなしていた。
少しでもいいから減らしてもらえばいいのに…。
…あと2年…か。
「お桜夜ちゃん」
後ろから声がかかる。
ビクッとすると沖田も目を覚ました。
もぉ~、総司が起きちゃったじゃん。
振り返ると明美が立っていた。
「明美さん…何でしょう?」
明美は人当たりのいい笑顔を向ける。
「ちょっと教えてほしいの。いいかしら?」
「はい。すぐ行きます」
桜夜は沖田に「行くね」と告げ、明美に着いて行った。