桜の下で ~幕末純愛~
そして“その日”がやってきた。
「今日は遅くなりますからね。先に休んでて下さい」
沖田が朝一番に桜夜に告げる。
遅くなるって…そんな風に言われるのってテレるな。
単に同室だからなんだろうけど…。
「うん。どっか行くの?」
う…詮索してるみたいになっちゃった。
「ええ、島原で宴会です」
しまばら……島原っ!?あの島原?
ひじぃとか新八さんとか左之さんとか…エロ組がよく行ってる島原?
聞きたくなかったよ、総司の口から島原って言葉…。
はぁ、朝イチでテンションがた落ち。
勝手な妄想にクルクル変わる桜夜の表情に沖田が笑いだす。
「島原と言っても、私は少し呑むだけですからね。おかしな妄想はやめて下さいよ」
おかしな妄想って…バレバレじゃん。恥ずかしいっ。
「し、仕事してくるっ」
桜夜は少し顔を赤くして出ていく。
外は雨が降りだしていた。
午後、一通りの仕事が片付き、ナミと一緒にお茶をすすっていた。
「少し強くなってきたかねぇ」
ナミが雨音を聞きながら呟く。
「うん。こんなんで皆飲みに行くんですかね?」
「だろうね。今日は何だか話し合いも含めての宴会らしいからねぇ。珍しいもんだよ、あの土方さんが芹沢さんと一緒に呑むんだって言うからねぇ」
ひじぃが芹沢さんと?
島原…宴会…ひじぃ…芹沢…雨……。
芹沢鴨暗殺!!
今日なんだ…。総司、大丈夫かな…。芹沢さんの事、嫌いじゃないって言ってたのに。
いよいよ運命の時間は近づく。
夜になり、いつもより静かな屯所内。
桜夜は静かに部屋に居た。
寝てらんないよ。雨、ひどくなってきたな…。
時間が経つ毎に強まる雨音が不安感を煽っていた。
一方、島原の角屋では大宴会が開かれていた。
しかし、土方も沖田も、山南、原田はほとんど呑んでいない。
土方に至っては芹沢に酒を勧める始末。
不思議に思う者達もいたものの、島原という場に呑まれて皆、酒を煽っていた。
あれよ、あれよという間に芹沢にも酔いが回る。
―まだだ、まだ足りねぇ―
土方も沖田も酒を呑ませ続けた。
そして、芹沢の足取りが覚束無くなってきた頃を見計らい、屯所へ戻ろうと促した。
「今日は遅くなりますからね。先に休んでて下さい」
沖田が朝一番に桜夜に告げる。
遅くなるって…そんな風に言われるのってテレるな。
単に同室だからなんだろうけど…。
「うん。どっか行くの?」
う…詮索してるみたいになっちゃった。
「ええ、島原で宴会です」
しまばら……島原っ!?あの島原?
ひじぃとか新八さんとか左之さんとか…エロ組がよく行ってる島原?
聞きたくなかったよ、総司の口から島原って言葉…。
はぁ、朝イチでテンションがた落ち。
勝手な妄想にクルクル変わる桜夜の表情に沖田が笑いだす。
「島原と言っても、私は少し呑むだけですからね。おかしな妄想はやめて下さいよ」
おかしな妄想って…バレバレじゃん。恥ずかしいっ。
「し、仕事してくるっ」
桜夜は少し顔を赤くして出ていく。
外は雨が降りだしていた。
午後、一通りの仕事が片付き、ナミと一緒にお茶をすすっていた。
「少し強くなってきたかねぇ」
ナミが雨音を聞きながら呟く。
「うん。こんなんで皆飲みに行くんですかね?」
「だろうね。今日は何だか話し合いも含めての宴会らしいからねぇ。珍しいもんだよ、あの土方さんが芹沢さんと一緒に呑むんだって言うからねぇ」
ひじぃが芹沢さんと?
島原…宴会…ひじぃ…芹沢…雨……。
芹沢鴨暗殺!!
今日なんだ…。総司、大丈夫かな…。芹沢さんの事、嫌いじゃないって言ってたのに。
いよいよ運命の時間は近づく。
夜になり、いつもより静かな屯所内。
桜夜は静かに部屋に居た。
寝てらんないよ。雨、ひどくなってきたな…。
時間が経つ毎に強まる雨音が不安感を煽っていた。
一方、島原の角屋では大宴会が開かれていた。
しかし、土方も沖田も、山南、原田はほとんど呑んでいない。
土方に至っては芹沢に酒を勧める始末。
不思議に思う者達もいたものの、島原という場に呑まれて皆、酒を煽っていた。
あれよ、あれよという間に芹沢にも酔いが回る。
―まだだ、まだ足りねぇ―
土方も沖田も酒を呑ませ続けた。
そして、芹沢の足取りが覚束無くなってきた頃を見計らい、屯所へ戻ろうと促した。