覚めない微熱だけ、もてあましながら
“みんなでお酒飲んだり、おしゃべりしたり……きっと楽しいに違いない。今ここで、この場が楽しければそれでいい……それで満足だから”

麻里の心の中は、そんな思いでいっぱいだった。




………………




あれから、何時間たったのだろう……。みんな酔っ払っていた。でも記憶だけはしっかり持っていて麻里も調子に乗って何杯も酒を飲み続けていた。たいした強くもないくせに……。ビール、ワイン、日本酒……何でもいける。私、ザルだから。と、酒豪ぶりを見せつける麻里は、


「今日、すっごい楽しい! ホームパーティ、やって良かったぁ」


と、一人万歳をしている。おかしくもないのに、笑いがとまらない。そんな麻里の姿を見て女性陣は、


「ちょっと大丈夫? たいした強くもないんだからさー」

「平気平気! って言うか明君強いねぇ。全然酔っ払ってないみた~い」

「俺、飲むの大好きだから」
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