覚めない微熱だけ、もてあましながら
と明が続く。


「じゃあ、今日はもうお開きにしましょうか」


麻里は、もうちょっと騒ぎたかった。朝まで飲み明かしたかったと悔やんでいた。

“なんで愛子は邪魔するの?”

勝手に愛子のせいにした。別に愛子は悪くないのに。

一気に酔いがさめた麻里は、食べ飲み散らかったテーブルの上を見つめながら放心していた。
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