覚めない微熱だけ、もてあましながら
麻里は心の中で、自分から自分へ質問した。
私がーー
鏡の中の私へーー
悪いのは、愛子だよ。
洗面台の鏡に映っている私が言う。
「悪いのは、愛子なの?」
そうだよ、全部愛子が悪いの。麻里は、全然悪くないの。
「そうか……そうだよね。私は悪くない。私は悪くないし、みかだって悪くない。悪いのは……愛子なんだ」
麻里は鏡の中の自分と喋って勝手に納得した。
「ねぇ……私、愛子が嫌い」
嫌いなら、関わらなければいいじゃん。
「そうだけど……でも愛子は必ずいるんだもん! 私の近くに……。絶対いるんだから!」
じゃあ、麻里はどうしたいの? 愛子が嫌いなら嫌いでそれでいいじゃん。いったい何がしたいの?
「復讐したい……」
麻里のこの言葉に、鏡の中の私は黙り込んだ。
「あ、でも復讐は大げさかな……。ちょっとした嫌がらせ的なことをしてやりたい」
私がーー
鏡の中の私へーー
悪いのは、愛子だよ。
洗面台の鏡に映っている私が言う。
「悪いのは、愛子なの?」
そうだよ、全部愛子が悪いの。麻里は、全然悪くないの。
「そうか……そうだよね。私は悪くない。私は悪くないし、みかだって悪くない。悪いのは……愛子なんだ」
麻里は鏡の中の自分と喋って勝手に納得した。
「ねぇ……私、愛子が嫌い」
嫌いなら、関わらなければいいじゃん。
「そうだけど……でも愛子は必ずいるんだもん! 私の近くに……。絶対いるんだから!」
じゃあ、麻里はどうしたいの? 愛子が嫌いなら嫌いでそれでいいじゃん。いったい何がしたいの?
「復讐したい……」
麻里のこの言葉に、鏡の中の私は黙り込んだ。
「あ、でも復讐は大げさかな……。ちょっとした嫌がらせ的なことをしてやりたい」