覚めない微熱だけ、もてあましながら
居間へ戻りソファに座り、紙袋からショートケーキを取り出す。甘い香りが、愛子を刺激する。寝る前だったが……
ペロリとたいらげてしまった。
“甘くて、優しい味……明君の心がこもってる~”
愛子は、しばらく今日の余韻に浸りボーッとしていた。
………………
偶然って恐ろしい時もあるけど、チャンスと思う時もある。
この日の深夜――
麻里は、愛子のブログをたまたま覗いていた。いつも見ているわけではない。今日、たまたまアクセスした。見ると、明のことが書いてあると思われる文章に一瞬ドキッとした。
見てすぐに、明だとわかった。
“これ……明君のことだ……”
作戦は成功した。とりあえず一人目は……〈成功〉という方向で考えていいだろう。
麻里は、飲みかけのビールを息継ぎなしで飲みきり、空になった缶を机の上に叩きつけるように置いた。
パソコンの画面を、愛子の文章を何度も何度も読み返す。読めば読むほど、おかしくなってくる。
ペロリとたいらげてしまった。
“甘くて、優しい味……明君の心がこもってる~”
愛子は、しばらく今日の余韻に浸りボーッとしていた。
………………
偶然って恐ろしい時もあるけど、チャンスと思う時もある。
この日の深夜――
麻里は、愛子のブログをたまたま覗いていた。いつも見ているわけではない。今日、たまたまアクセスした。見ると、明のことが書いてあると思われる文章に一瞬ドキッとした。
見てすぐに、明だとわかった。
“これ……明君のことだ……”
作戦は成功した。とりあえず一人目は……〈成功〉という方向で考えていいだろう。
麻里は、飲みかけのビールを息継ぎなしで飲みきり、空になった缶を机の上に叩きつけるように置いた。
パソコンの画面を、愛子の文章を何度も何度も読み返す。読めば読むほど、おかしくなってくる。