【超短編】人魚姫に甘いKISSを…。
***2***
【トシ】
物凄いスピードだった。
もしかして、
ルリは人魚?
それでも懲りずに俺は通い続けた。
だけど、
一度も姿を現さなかったんだ――。
俺は大学を卒業し、
父親の会社を継いだ。
恋愛なんて、
したくもなかった。
会えなくても、俺は、ルリを思い続けながら
生きている方が幸せだと思うんだ。
休みの日には海へ行く――。
そして、大きな海へと語りかけるんだ。
仕事のこと、プライベートのこと。
「トシ…」
「ルリ」
数年ぶりに会ったルリ。
岩陰に隠れていた。
物凄いスピードだった。
もしかして、
ルリは人魚?
それでも懲りずに俺は通い続けた。
だけど、
一度も姿を現さなかったんだ――。
俺は大学を卒業し、
父親の会社を継いだ。
恋愛なんて、
したくもなかった。
会えなくても、俺は、ルリを思い続けながら
生きている方が幸せだと思うんだ。
休みの日には海へ行く――。
そして、大きな海へと語りかけるんだ。
仕事のこと、プライベートのこと。
「トシ…」
「ルリ」
数年ぶりに会ったルリ。
岩陰に隠れていた。