TWILIGHT SLIDER
亮一は閉まったドアを見つめると、
「何かしたの?」
と、夕夜の方に視線を向けると声をかけた。

「いいや、何にもしてないけど」

夕夜は首を横に振って質問に答えた。

「お見舞いにきてくれたから、お礼を言いたかっただけなのに…」

「本当に何もしてないんだな?」

亮一の問いに、夕夜は首を縦に振ってうなずいた。

「大村さん、どうしたんだろう?」

そう聞いた夕夜に、
「さあ、俺にもわからない」

亮一はふうっと息を吐いた。


何故だかわからないが、急に華が夕夜を避けるようになった。

夕夜が話しかけようとすると、華は逃げるようにその場から立ち去って行った。

暗い気持ちのままで夕夜は家に到着した。

中に足を踏み入れて電気をつけると、テーブルのうえにメモがあることに気づいた。
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