TWILIGHT SLIDER

次に夕夜と出会ったのは、入学式の翌日だった。

高校時代の先輩である亮一に誘われて入った天文学のサークルに夕夜がいた。

話を聞いてくれたのも、助けてもらったのも、夕夜が初めてだった。

誰にも話すことができなかった自分の過去を夕夜は耳を傾けて聞いてくれた。

夕夜は自分の全てをわかってくれた。

世間から見たら、自分と夕夜が出会ったのは運命なのかも知れない。

「――先輩…」

桜を見あげて、華は呟いた。

「――先輩のことを、好きになってもいいですか？」

桜の木に向かって、華は呟いた。

その時だった。

「へえ、かわいい子じゃん」

突然聞こえてきた低い声に、華は振り返った。

３人の男たちがニヤニヤしながら、自分の目の前に立っていた。