TWILIGHT SLIDER
軽い感じの人だと、綾乃は思った。

名前を教えたってどうせすぐに忘れるに決まってると、綾乃はそう思っていた。


その翌日、綾乃は靴箱を開けた。

「――何これ…?」

靴箱の中には手紙が入っていた。

(――これって、いじめなの…?)

そう思いながら、綾乃は手紙を手に取ると開いた。

『放課後に体育館で待ってます』

手紙にはたった一言、そう書いてあった。

「おはよう」

後ろから突然声をかけられて、綾乃は驚いた。

「あ、委員長…」

ギャル系な雰囲気が印象的な委員長の女の子だった。

「あれ?」

委員長が綾乃の手元に視線を向けてきた。

「これって、ラブレターだよね?」

綾乃の手元を見た委員長がそう聞いてきた。
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