TWILIGHT SLIDER
「えっ…さあ、よくわかんないや」

「三宅さん、かわいいもんね」

「…わ、私が?」

「あれ、自覚ないの?」

そう言った委員長に、綾乃は首を縦に振ってうなずいた。

「じゃあ、一緒に教室行こうよ」

「あ、待ってよ…」

先に歩き出した委員長を追って、綾乃は隣に並んだ。

自分を見る視線が妙に熱いのは気のせいだろうか?

特に男子たちからの視線がすごかった。

「委員長の隣にいるヤツ、すっごいかわいくね?」

あちこちからそんな声が聞こえる。

頬を紅く染めながら綾乃を見ている者、ヒソヒソと噂しながら綾乃をチラチラと見ている者、目があったとたんに恥ずかしそうに微笑む者とたくさんいた。

チラッと、綾乃は委員長に視線を向けた。

委員長は綾乃と目があうと、パチリとウインクした。
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