TWILIGHT SLIDER
帰り道のことである。

「本当に、大丈夫か?」

夕夜は華に声をかけた。

「大丈夫だよ、ちゃんと話をすればわかってくれるから」

心配そうな顔の夕夜をなだめるように、華が言った。

「けど、また華に何かあったらと思ったら…」

それでも心配そうな顔をする夕夜に、華は微笑んだ。

「隆一は、優しい人なんだよ?」

「知ってるよ、聞いたから」

「ちゃんと話せば隆一だって納得してくれるよ。

だから、心配しないで」

「わかった。

けど、何かあったら俺を呼ぶんだよ?」

「わかってるよ。

夕夜ったら、意外にも過保護なんだね?」

からかうように言った華に、
「何かごめん」

夕夜は謝った。

「いいよ、夕夜」

華が微笑んだので、夕夜も微笑んだ。
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