TWILIGHT SLIDER

└薄明かりの下で

翌日の昼下がり。

夕夜は綾乃と一緒に、校内にあるカフェテリアにいた。

「ふーん、歓迎会なんだ」

面倒くさそうに、綾乃が言った。

「行ってきてもいいかな?」

綾乃の顔色をうかがいながら、夕夜は聞いた。

「別にいいよ…って言うか、何でわざわざ私に許可を取る必要があるの?」

綾乃は言い終えると、カフェオレを口にした。

「…一応、話しておいた方がいいかなって」

そう言った夕夜の顔を綾乃はジッと見つめると、
「その新入部員って、男なの?」
と、聞いてきた。

「いや、女だけど。

リョウの高校の後輩なんだ」

その瞬間、何かに気づいたと言うように綾乃の眉がピクリと動いた。

「かわいいの?」

綾乃の声が低くなった気がした。

「まあね…けど、彼氏がいるんだって」

そう返事をした夕夜に、
「ふーん、ならよかった」

低いままの声で、綾乃が言った。
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