TWILIGHT SLIDER
「うん、もう決まってるよ」

そう言った夕夜に亮一は目を細めると、
「いろいろと大変だろうと思うけど、頑張れよ」
と、言った。

「わかってるよ」

夕夜は首を縦に振ってうなずいた。


11月の初め。

雲1つもない真っ青な空が、自分たちの門出を祝福しているように思えた。

「華、準備できた?」

控え室のドアを開けると、夕夜は顔を出した。

その光景に、夕夜は目を奪われた。

純白のウエディングドレスを着た華が微笑んでいた。

「おまたせ、夕夜」

「あ、ああ…」

慌てて返事をした夕夜に、
「どうしたの?」

華は答えをかけた。

「キレイだなって、思って」

そう答えた夕夜に、
「そう?」

満足そうに、華が目を細めた。
< 196 / 202 >

この作品をシェア

pagetop