TWILIGHT SLIDER
「からあげクン、あるよな?」

そう聞いてきた亮一に、
「あるに決まってるじゃん」

レジャーシートのうえに弁当やおつまみを並べながら、夕夜は答えた。

「はい、ビール。

大村ちゃんは未成年者だから、ウーロン茶でいいよね?」

拓哉が華にウーロン茶を差し出した。

「――ありがとうございます…」

華は小さく頭を下げると、拓哉の手からウーロン茶を受け取った。

「んじゃ、乾杯と行きますか」

亮一がゴホンと咳払いをした。

「カンパーイ!」

夕夜は1口ビールを飲むと、華に視線を向けた。

華は目をそらすようにうつむいて、両手で挟み込んだウーロン茶を見つめていた。

桜の下で始まった会は弁当やおつまみをを食べたり、雑談をしたりしながらと盛りあがりを見せていた。

けど、華はその間黙っていた。

亮一に勧められておかずをつまんで食べるのだけど、後は黙っていた。
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