TWILIGHT SLIDER
自分たちがしゃべっている間も、華はうつむいたままで黙っているだけだ。

夕夜は亮一と拓哉の雑談に適当に相づちをしながら、華を見ていた。

「そんでさ、ユウはどう思うの?」

拓哉に話を振られ、夕夜は我に返った。

「えっ…ああ、それで?」

「何だよ、またユウのぼんやりかよ」

不機嫌そうに言った拓哉に、
「アハハ、ごめん」

夕夜は笑いながら謝った。

しばらくは、華を見ることもなく、亮一と拓哉の雑談につきあっていた。

2人の雑談から解放されて華に視線を向けた時、その姿はなかった。

「あれ、大村さんは?」

夕夜が聞くと、
「トイレに行ったんじゃね?」

拓哉が答えた。

「俺、探してくる。

迷ってたら怖いし」

スニーカーに足を入れると、夕夜は華を探した。
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