TWILIGHT SLIDER
その笑顔を焼きつけるように、夕夜は華を見つめた。

その時、2人にイタズラをするように強い風が吹いた。

「――きゃっ…!?」

突然吹いてきた風に驚きながら、華が乱れる髪を手で押さえる。

桜の花びらが、風にあおられるように2人の間を舞っている。

突風に驚きながら、夕夜は舞い踊る花びらを見つめた。

その時、風がフワリと華のスカートを揺らした。

揺れたスカートから白い太ももが顔を出した瞬間、
「――えっ…?」

夕夜は目を疑った。

華の太ももに青いアザがあったからだ。

風がやんで、揺れていたスカートが何事もなかったかのように止まった。

「すごい風でしたね」

乱れた髪を手で整えながら、華が言った。
< 26 / 202 >

この作品をシェア

pagetop