TWILIGHT SLIDER
「えっ…ああ、すごかったね。

大丈夫?」

そう聞いた夕夜に、
「はい、大丈夫です」

華が笑って答えた。

夕夜は、太もものアザに疑問を感じていた。

ただ単に、どこかにぶつけただけかも知れない。

太ももにはっきりとあった青いアザは、一体何なのだろうか?

本当は聞きたいところだけど、聞くのをやめた。

何故だかよくわからないけど、聞いてはいけないような気がしたからだ。

「リョウたち心配してると思うし、そろそろ戻ろうか?」

疑問を消すように、夕夜は華に言った。

「そうですね、戻りましょうか」

華が笑いながら返事した。

頭の中に残るのは、太もものアザだった。

その記憶を消し去るように、夕夜は大きく深呼吸した。
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