TWILIGHT SLIDER
「リョウは、大村さんのことを心配してないの?」

「デカいばんそうこうを顔に貼ってたんだろう?

そりゃ心配だな」

「何かあると思わない?」

「ある…とは思うけど、本人が“転んだ”って言ってるんだろ?」

「まあ、うん…」

「じゃあ、何にも言うな」

亮一にそう言われて、夕夜は黙った。

夕夜が黙ったことを確認すると、
「――ところでさ」

亮一が言った。

「何で、大村ちゃんのことを気にしてるの?」

「どう言うこと?」

「三宅のことに関しては何にもないのに、何で大村ちゃんを気にしてるの?」

その質問に夕夜は口を開くと、
「大村さんにつきあってる人がいるのはわかってるけど、何か心配で…」

そこまで言ったところで、夕夜は口を閉じた。
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