TWILIGHT SLIDER
中学校にあがったその日から、華は勉強するようになった。

理由は、国立の高校に行くためである。

母親の負担を少しでも減らすために、華はお金があまりかからない国立の高校に進学することを決意した。

自分が迷惑をかけてはいけない。

だから、安い国立の高校を受験しなければならない。

つらくても頑張らなければならない。

日々の努力のおかげもあり、華の成績は常に上位だった。

学年10位以内に入っているのは当たり前だ。

そんなある日のこと、最悪の出来事が起こった。

あれは中学2年生の2学期で、中間テストの結果が発表された時だった。

「すっげー、大村が1位だって」

「ほぼ満点の成績ですって」

「すごーい」

中間テストの結果に、周りの同級生たちは興味を抱いていた。
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