TWILIGHT SLIDER
華は生まれて初めて学年1位の座を手に入れた。

最高でも学年5位をとったことのある華にとっては、衝撃的な出来事だった。

今回のテストは、苦手な英語以外は全て100点満点だった。

信じられなかった。

夢でも見ているんじゃないだろうか。

華は順位表を目の前に、固まっていた。

教室に戻った華を待っていたのは、机のうえの落書きだった。

カッターナイフか何かで彫ったような跡で、机のうえにこう書いてあった。

――チョーシに乗るな!

いびつな字で書かれた言葉は、誰かのイタズラだろうか?

それに対して、華は特に相手にしなかった。

それが悪夢の始まりだと言うことを華は知らなかった。

その翌日から、華の周りで不可解な出来事が起こるようになった。
< 57 / 202 >

この作品をシェア

pagetop