TWILIGHT SLIDER
その翌日のことだった。

「行ってきます」

華が家を出ると、外に誰かがいた。

その正体は、すぐにわかった。

「八神さん」

華が声をかけたら、
「おはよう、華ちゃん」

八神がニコッと微笑んであいさつをしてきた。

「えっ、どうしたんですか?」

戸惑っている華に、
「途中まで送ってあげようかなって思って」

八神が言った。

「でも八神さん、お仕事が…」

「ああ、学校なら10時からだから」

「えっ?」

「まだ学生…って言っても、大学生なんだけどね」

「あ、そうなんですか…」

自分よりも年上だから、もうすでに社会人として働いているのかと思っていた。

「それよりも学校は大丈夫?」

「えっ…きゃっ!」

慌てた華に八神はクスクスと笑った。
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