TWILIGHT SLIDER

何だかくすぐったくって、華も思わず笑った。

「早く行こっか。

本当に遅刻しちゃうよ？」

「そうですね」

華と八神は肩を並べて一緒に歩き出した。

「あ、そうだ。

華ちゃん、学校はいつ終わるの？」

八神が聞いてきた。

「終わりですか？

…今日は部活があるので、６時過ぎには」

華が質問に答えたら、
「そう。

じゃあ、その時間に間にあうように迎えに行くね」
と、八神が言った。

「けど、八神さんが…」

「大丈夫だよ、それに俺がしてあげたいだけだから」

笑った八神のその笑顔に、ドキッ…と華の心臓が鳴った。

「――あ、ありがとうございます…」

ちょっと照れくさいと思いながら、華は八神にお礼を言った。