TWILIGHT SLIDER
華は黙って夕夜の話に耳を傾けていた。

「暴力なんて愛情なんかじゃない。

ただの支配だ。

そばに置きたいからって言う、欲望の塊だ」

そこまで言って、夕夜はハッとしたように口を閉じた。

「ごめん、今のは言い過ぎだね」

「――ます…」

「えっ?」

華の目から、涙がこぼれ落ちていた。

「――ありがとう、ございます…」

あふれてくる涙をぬぐいながら、華が言った。

夕夜は優しく微笑むと、華の頭のうえに手を置いた。

「約束する。

俺が大村さんを守る。

だから、もう泣かないで」

華は首を縦に振ってうなずきながら、涙をぬぐった。

「大村さんは1人じゃないから。

俺が守ってあげるから。

何があっても助けてあげるから」

華は何度も首を縦に振ってうなずきながら、夕夜の言葉を聞いていた。
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