TWILIGHT SLIDER
「大村さんから話を聞いた」

聞いたとたん、亮一は驚いたように目を見開いた。

「俺から聞き出したんじゃなくて、彼女から話してくれたんだ」

そう言った夕夜に、
「何で?」

亮一は聞いてきた。

「実は、昨日…」

夕夜は亮一に昨日の出来事を話し始めた。

広場のベンチに、傷だらけの華が座っていたこと。

手当をするために彼女を家に連れて帰ったら、泣きながら「終わりにしたい」と呟いたこと。

彼女の口から、今までの過去を聞いたこと。

夕夜は全て亮一に話した。

「――そっか…」

話を聞いた亮一は、吐息のような声で呟いた。

「リョウは、知ってたの?」

夕夜が聞くと、亮一は首を縦に振ってうなずいた。
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