ﾌﾘ-ｼﾞﾝｸﾞの鐘の音

｢これは…私鐘の場所に着いたの…｣
ﾌﾘ-ｼﾞﾝｸﾞは､鐘の前で､びっくりした余り､目を大きく見開いていた｡
鐘のドアは閉ざされて開いてはいなかった｡
周りを見渡しても､人影も無く静かなまま…｡
ドアノブに何度も何度も
手をかけ回しても開かない｡
“ゴン!ゴン!”
鐘のある出入り口の扉を叩いても､誰も返事が無かった｡
｢はぁ〜あっ〜｣
ため息混じりの情けない声を上げる､背もたれにドアに貼り付き､空の雲を眺めてみる｡
空を見ても､雨雲しか見えず､雨は降り続けていた｡
それ所か水嵩が増し､靴は雨水で水が溜まり始めていた｡
このまま雨が降り続けると､建物の中にも水が入ってしまう｡
ドアノブを回しても回しても開かず､ここへ辿り着いた事へ考え始めた｡