だから君に歌を
そして、
隆の予言が当たるなんて。

「おい、千夏！起きろよ！学校行かなくていいからっていつまでも寝てんなよ！」

眩しい光りと共に、
京平の明るい声で目が覚める。

むくりと緩慢な動きで千夏が起き上がれば、
そこには眩しいくらいの笑顔をした京平が立っていた。

「朝飯出来てるから食えよ！」

「…」

正直千夏は朝からご飯は食べられない体質だ。

けれど京平は千夏のためにたくさんの朝食を用意する。

テーブルに並べられた朝食の臭いに吐き気を覚えながらも千夏は箸を持った。

「ほら、グレープフルーツジュースも！お兄ちゃんのお手製だ！」

どんっと、
大きなグラスになみなみと注がれたグレープフルーツジュースが千夏の前に置かれる。

「他になんか欲しいもんあるか？大事な体なんだから栄養いっぱい取れよ！」

物には限度ってものがあるということを知って欲しい。

「京平…やり過ぎ」

千夏は呆れながらも嬉しさが募るのを抑えられなかった。

千夏の望んだ生活がここにある。

今、
京平は他の誰でもなく、
千夏だけのために存在している。
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