だから君に歌を
「千夏…、何でそんなこと…」

「私、もうすぐデビューすんの。歌で。子供がいるなんてバレたら厄介なの。もう二度と来ないで」

「な、」

「京平には、私の願いを叶えることなんか、できないんだよ」

最後に吐き捨てるように言った千夏は悲しそうな顔をしていた。

どうして?

何故?

お前には、
家族なんて必要ないって、そう言うのか?

俺は、千雪は、
千夏にとって何の価値もない存在なのか?

他に変わりなんて作りようがない、
唯一無二の存在だって、
思ってるのはー…
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