黒き手が…
「…悪いけど、あたしにはマカがいるから」

だからハッキリと断った。

「そっか。分かった」

アキはアッサリと引き下がった。

中学時代、このアキのサバサバしたところに惹かれていた。

何にでも行動的で、自信家。

周りがどう言おうと、自分の意思を正しいと思って進んできたアキ。

けれど…人を傷付けることにすら、罪悪感を感じないアキに、ミナは少し恐怖を抱いていた。

高校に入って、マカに出会ってからはそんな恐怖は抱かなかった。

…まあアキとマカの仲が良くなかったというのもあるが。


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