黒き手が…
今は放課後。

教室の掃除当番だったミナと、日直だったマカ。

ミナは掃除中で、マカは日誌を担任に渡す為に教室を出て行っている。

「マカ、ねぇ。あんなのと付き合ってて、何が楽しいの?」

アキが鼻で笑うように言うと、ミナの眉間のシワが深くなった。

「マカの悪口を言うな。それより用は何なの? 早く言ってくれないと、ムシするけど?」

「あっ、そうそう。今晩、ヒマ?」

「ちょっとしたお遊びするんだけど、ミナも参加してよ」

「クラブなら行かないし、合コンもしない」

「違うって」

「そんなんなら、ミナ誘わないって」
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