俺が大人になった冬
「わかっているわ」

彼女はそう言いながら、なにかを決心したような強い眼差しで俺を見つめ返した。

マジ!?

マジっすか!

彼女の返事を聞き、心の中で最高潮に興奮しながらも『別にいいけど』的な態度で

「じゃ、じゃあ。と、泊まっていきなよ」

カッコつけて言ったつもりが、どもりまくる。


そんなふうにあまりにも突然、彼女が家に泊まることが決まった。

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