Sky Blue-同じ空の下-
-Story5


学校帰り、船乗り場近くの港場に行った。


太陽が水平線に半分隠れている。夕日を見ると「切なくなる」と誰かは言うけど、私の場合嬉しくなる。
それと同時に怖くなる。

「あぁ、また一日が終わるんだな」って思うと無償に怖くなるのは病気が発覚してから。




「楽しかったよぉぉ」
太陽に向かってか海に向かってか私は叫んだ。



もう想うのはやめよう。
後ろを振り向くのはやめよう。
過去に捕われるのも
病気に制限されるのも
全部全部やめよう。


どうせ進行を止める治療法がないのなら、失明するまでやりたいことをやろう。


明日から何しようかな。






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