Sky Blue-同じ空の下-
「は?」
桃華さんが廉の言葉に食いついた。
「昨日は俺と、教室にいた。コイツ、ここに忘れ物したらしくて…一緒に探してやってただけだけど?なにか問題でもあったか。」
「嘘言わないで、慧といたの知ってるんだから。慧は、慧は、…迷惑してるんだから!!」
迷惑―
なんの根拠もない桃華さんの言葉だけど、そのときの私は桃華さんの言葉を、すんなり信じてしまった。
そして、彼女の言葉と一緒に慧の気持ちが、心の、やっと開きかかった奥の扉に鍵を掛けた。