Last Memory

悟史のことは中学の時からずっと好きだった。


でも、私はそこらへんにいるような地味な子でバスケ部のエースの悟史とは同じクラスっていう接点しかなかったし悟史は人気者だったから、一生片想いのままだと思ってた。


想いを告げるなんてこと考えたこともなかったし、まさか告白されるなんてことも微塵も思ったことはなかった。


そんな私に「すきだ」と言ってくれた悟史。


これを奇跡という言葉以外で表現するのは私は無理だと思う。


付き合ってから1年たった今でも信じられないくらいだもの。


「何だ、そんなことか。」


ちゅっ。と軽く触れるだけのキスをした悟史は、何故か不服そうな顔をして「なんでかなぁ~。」と言葉をつなげた。


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