終わらない
そう言えば、こんな出来事もありました。

お正月に着る洋服をデパートに出かけた時

祐美子は自分で気に入った洋服を選び

当時流行のマリンルックでした。

白いセーターに紺色のラインが入った

爽やかなセーター

それにそぐう紺色ので白いラインが入った

女の子らしいふわふわ揺れる

プリーツのスカート

試着し、溢れんばかりの笑顔

勿論購入です。

次は 私の番、似たような類の

洋服を試着し、見てもらうと

何だか、嫌な不陰気

きっと 似合わないのであろう・・

しかも私の時は、何故か値札が気になるらしい

すると

バーゲン品ではないけれど

紺色で真ん中にライオンが描いてあるニットを

手にする久美子

「これ着てみ!」

当時、中学1年生で

余りにも子供っぽく感じたのですが

嫌とも言えず試着してみると

久美子は

「似合うやん! これにしとき!」

嫌だとは 言えなかった・・・。

だけど

そのセーターに合わせて

グレーのフレアースカートを買ってくれた。

もう、買ってくれるだけで良かったのだ

けれど寂しかった

清算時、祐美子の洋服との金額の差は

歴然だ!!

そして必ず言うのだ

「どうせあんたの服に最後にはなるんだから・・」


二人目に産まれた運命??


おさがりを喜ぶ下はいない!!

しかも、私の物になる頃には

流行は終わっている・・・。


そんな事を誰も気にしてもくれないし

何も考えてもくれない

だんだん そんな物だと思い込んでしまった。






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