海と少女と介護士と
「海羅、お別れだ。」

「うん・・・。」

泣きそうな俺を見て海羅は笑った。
でも海羅も目にいっぱいの涙をためていた。

「泣いて良いよ。」

俺の言葉と同時に涙が2人の頬を伝った。
2人が泣いている。

「しょっぱい・・・・・・。」

海羅は自分の涙が口に入ってしまった様で。
俺は少し笑った。

でも、その分、涙も出てきた。



「お兄ちゃん泣きすぎだよぉ・・・・・・。」


「お前も泣いてる・・・。」


俺は指で海羅の涙を拭う。
そして海羅を抱き寄せた。

「海羅?俺、また戻ってくる。」

「本当?」


「仕事場所は違うかもしれねぇけど、絶対に介護士になってお前の所に行くよ。最初に介護士になれた事、海羅に教える。」


「・・・・・・。」

「だから、それまで待っててな。」

「うん。」


海羅は泣いていた。
俺もまた泣いてしまう。









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