海と少女と介護士と
「海羅・・・泣くなって・・・・・・。」

「お兄ちゃんも・・・・・・泣いてる・・・・・・。」

「泣いてねぇ!!」


強がる俺を見て海羅が笑った。
それにつられて俺も笑う。


「やっと笑った。」

「え?」

「ずっと泣いてたら、雨が降って来そうだしな。」


そう言って微笑んだ。
2人で砂浜に座って。

海羅の体調も心配しながら。


「大丈夫。」

「うん。」

「俺が介護士になって海羅のところに行く時も海行こうな。」

「うん!その時もこうやって晴れたら良いね!」


俺は笑顔で海を見ながら


「大丈夫、その日も晴れるよ。」


って言った。


―終わり―

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