狐の眠り姫
暗闇の中、さ迷う霊を無表情で狩る。
奴らの断末魔の叫びに、零はにやりと笑う。
葉には決して見せない表情。
化け物としての姿。
狐火で悪霊も霊も、無差別に燃やし尽くす。
蹂躙する。
弱々しい微かな悲鳴を最後に、狐火は静かに消える。
何故、こんなにも胸騒ぎがするのか。
何かが起こりそうな予感がして、零は不愉快になる。
また、鬼でも現れるのだろうか…
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