波乱LOVE ~俺様悪魔の危険な計画~
「杏奈、実はほんまのこと教えたるけど…… 俺がこの高校を選んだのは、杏奈がおったからなんやで」
「嘘やん!!!だって、会ったこともないし、知らんかったやろ?」
大雅は、にっこり笑った後、ぎゅーーーーって私のことを抱きしめてくれた。
なんか彼氏っぽい感じで。
「知ってた。てか、ずっと好きやった」
「ええええーーーーーーー!!!どこで?何?何者よ~」
あまりに大声を出したから、私の口はふさがれた。
大雅の手…… じゃなく、唇で。
優しいキス。
温かいキス。
ちゃんと愛を感じるキス。
「小学校4年のピアノの発表会、覚えてへんか?」
ピアノ?
そーいや、習ってたような気もするし、習ってなかったような気もするくらいの適当な習い事。
「久保田杏奈。俺の次が杏奈やった。緊張して震えてた俺にお前は言ってくれた。しっかりしいって。背中おもっきし叩いてくれた。見てる人なんか、全員かぼちゃやからって」
えええ~
かぼちゃって。
普通、じゃがいもやろ。
「覚えてへんわ」
「俺は緊張しとったのに、大笑いしてもーたんや。杏奈のおかげで、ちゃんとピアノも弾けた。俺はあん時から、久保田杏奈って名前をずっと覚えてたんや」
全然覚えてへんけど……
その話がほんまなら、うちらって運命なんちゃん?