波乱LOVE ~俺様悪魔の危険な計画~
大雅が体育館の入口で意味もなく座っているのに、誰も注意しない。
先生も先輩も、見て見ぬフリをしていた。
気のせいか、体育館の中がフェロモンに満ちている気がしてくる。
意識してる。
体育館の中の女子達が……
アイツの存在が、女子の心を乱している。
「ちょっと、休憩入れるわ!1年ボール集めといて」
部長は、時計を見ながらそう言った。
そして……
大雅の元へと走って行った。
普段は滅多に笑顔を見せへん部長やのに。
なんちゅうかわいい笑顔しとんねん!!
大雅に駆け寄った部長は、そのまま体育館から出て行った。
悲しいって言うんじゃなくて、悔しい。
どうしてこんなにもアイツに振り回されてんやろう。
アイツは私のことなんてすっかり忘れてるっていうのに。