波乱LOVE ~俺様悪魔の危険な計画~
「ちょっと、なんでここにおんの?」
「先輩にいじめられたかわいそうな子猫ちゃん。俺が助けたろか?」
大雅は、わざと大きな声でそんなことを言って、部室の奥にいた先輩が気付いてこっちを見た。
「清美!!大雅君、来たで」
副部長が、化粧中の部長に声をかけた。
「清美さん、悪いな。杏奈が俺と話したいって言うからちょっと今日の朝錬、休ませたってくれる?バレーよりも俺とラブラブしたいんやて」
大雅――――――――!!!!!
最悪やん。
大雅は、うろたえる私の手を引っ張って、また例の部屋まで走っていく。
「ちょーー!ほんまに待って。まじでやめてって」
「それ、本気なん?実は嬉しいんとちゃうん?」
嬉しいわけ……
嬉しいわけないやん。
嬉しい……
わけがない……
はずやのに。
なんでや~~~~!!
めっちゃドキドキして、ときめいてる。
つながれた手がジンジン熱くて、胸が高鳴る。
これから大雅と2人きりで話せるって思ったら、嬉しさでニヤけてまう。