波乱LOVE ~俺様悪魔の危険な計画~
●美術室
「杏奈!どしたん?大丈夫か?」
「杏奈が体育休むなんてありえへんやん。唯一の得意科目やのに!」
「やっぱ大雅に何かされたんか?」
心配してくれる3人に……
ごめんとだけ言い残し、私はあの部屋へダッシュした。
おるんかな?
まだ5時間目始まるチャイム鳴ってへんけど。
あんまり早く着いたら、また張り切ってるとか思われるやん。
「何、張り切っとん?そんなに走ってまで俺に会いたかったん?」
あああああ。
見つかった。
「ちゃうわ、あほ。この部屋に入るところ誰かに見られたら嫌なだけやもん」
「それって、俺と二人だけの秘密がええってことやんな?結局、俺に夢中ってことやんけ」
「うるさい!!とにかく入ろ!!あんたと話してるとこ見られたらやばいから」
張り切ってると思われて当然。
だって、ニヤけた顔が戻したくても戻されへん。
私は、大雅の筋肉質なのに細めな腕をガシっと掴んで、美術室の中に入った。