波乱LOVE ~俺様悪魔の危険な計画~
「でな、話は戻るけど、小学校時代、女子のおかんとかが“城之崎君と仲良くなりなさい”って子供に言うててん。俺はモテとったけど、それは俺自身じゃないねん。中学になってもそれが続いてて、俺はそれが苦痛やった」
そうやんな。
大雅は、そんな経験せんかったらもっと素直な子やったんやろうな。
「中学になって、初めて好きな子できたんやけど、その子は俺と付き合ってすぐに俺から離れて行った。俺の傲慢な態度とか、えらそうな話し方が嫌やって。んで、別れる時に言われたんが“御曹司やからってえらそうにせんとって”って」
大雅は、ため息をついてから、お尻を床につけて座った。
「俺な、そんなつもり全くなかってん。親父が他の職業やったらええのにって本気で思ってたし、別に金持ちやからってえらそうにしたりせーへんし。でも、世間はそう見てるんやなって思った。この俺の生意気でわがままな性格は元からやし、多分これからも変わらんと思うねん。だから、俺は城之崎財閥っていう邪魔なもんを消したかった。親父に反抗して、この高校に来た。絶対にバレたくなかったから」
「この高校では、誰も知らんやんな?でも、大雅は学校一の有名人で、モテモテやん。やっぱり、大雅は、大雅自身がそういう魅力を持ってるんやって」
ほんまにそうやん。
城之崎財閥だかなんだか知らんけど、そんなん関係なく、大雅って人気者やもん。
私だって、大雅の家柄とかどうでもええし。
大雅が大雅やから、好きやねん。