Twenty*LoveStory



ユウヤさんだ!



無意識のうちに笑顔が零れて、
走ってユウヤさんのとこまでいく。




ユウヤさんが角を曲がったところで、
あたしはよりいっそう早く走る。




早く、早く、早く。



やっと近くにユウヤさんを見ることが出来て、
声をかけようとしたそのとき。




「ユウヤどうなったの?あの子と」




ユウヤさんを囲む友達。



やだ、あんな中にまで入って行けないよ・・・・



“ユウヤさん”と、
出かかった言葉を飲み込んだ。



少し待ってようかな。
てか、あの子ってあたし?



そう思ってたあたしに、
とんでもない事実が待っていた。



「あー、唯ちゃんね。ダメだよアレ」




――――え?



聞いたこともないユウヤさんの冷めた声。



どういうこと?



建物の裏に身を隠し、
そっとユウヤさんたちの会話を聞く。


< 16 / 31 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop