Twenty*LoveStory
あたしは今まで、
気付かない振りをしていたのかもしれない。
いつからか、
当たり前のようにそばにいた三崎。
なにがあっても、
“三崎があたしのそばからいなくなる”
なんて考えた事なかった。
三崎があたしのそばからいなくなる原因を探せば、
理由は1つしかなかった。
“あたしが三崎を好きにならなければ”
それが無意識に自分にブレーキをかけていた?
「三崎・・・・・・」
そう小さく呟いて、
目の前にある大きな背中に抱きついた。
「ぅわ! な、なに!?」
今まで何をしても止まらなかった枝。
その動きがぴたっと止んだ。
トクトクと三崎の心臓の音が響いてくる。
たしか、前もこんな事あった。
思い出す、高校生の記憶。