【短】秘密のサンタクロース
「なんでそんなに逃げたがるの?」


『・・・だって・・・』


あんた、何しでかすか分からないし・・・


「大丈夫、いやらしいことはしないから」


・・・。

あたしの考えてる事が分かったのか得意げに話す小川に急に恥ずかしく感じた。


『・・・いやらしいって』


「しないよ。期待とかしちゃった?」


また意地悪そうに笑っている小川。

・・・ていうか・・・。


『あんた、体調は?』


「ん?あ~、大丈夫。ちょっとだけカゼ気味だけど」


『え!?ちょっと風邪うつさないでよ!?』


「え~~。うつっちゃうようなことしたいんだけどな~」


『!?///』


あたしの反応をおもしろそうに見て笑う小川の笑顔はまるで子供のよう。


いつもはあたしよりも身長が高くて大人っぽいのに・・・。
意外だなあ。


・・・って。


今、もしかしてこの状態から抜け出せるチャンスじゃない!?

コイツだって油断しきってるし!


よし!!抜け出そう!
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